麗澤中学・高等学校 SDGs研究会 EARTH

 所在地 : 千葉県柏市

 登録日 : 2023年8月24日

 活動年数 : 5年

 活動メンバーの人数 : 70人

 団体の活動理念・目的

 私たちの活動の最終目標は、私たちだからこそ行えるアクションで、フェアトレードの推進を行い、「フェアトレードという言葉が必要ない世界を創る」ことです。一冊の英語の教科書から始まった麗澤中学・高等学校の SDGs 研究会「EARTH」の活動は、2018年のレモネードスタンドを始めとし、世代を超えて受け継がれています。レモネードスタンドの活動でいただいたお金の「全額寄付」と「持続可能な活動を実現」のためにフェアトレードコーヒーの活動をはじめました。   

 私たちは中高合わせて70名という部員数で活動し、部活動でありながら学校から一切お金はもらっておらず、フェアトレードコーヒーの活動収益から自分たちで活動資金を生み出すビジネスモデルを採用しています。

 フェアトレードに関する取組

 私たちの取り扱っているフェアトレードコーヒーは、NGO のピースウィンズジャパンで取引された東ティモールという国のコーヒー豆を使用しています。これによりグローバルな視点で考え、そしてピースウィンズジャパンで取引された豆を地元柏市にある珈琲専門店で焙煎をしていただいています。地域との連携にこだわることでローカルな視点でも考えることができ、グローカルな視点で課題に取り組んでいます。
 
 私たちがなぜ、数ある途上国の中から東ティモールを支援するかというと、東ティモールは 2000 年以降に独立したアジアで最も新しい国で、日本と時差がなく、私たちと全く同じ時間軸で生活をしています。世界の中で最貧国と言われるほど、経済水準が低い現状があり、4 人に 1 人はコーヒー産業で生計を立てています。つまり、私たちの今後の支援次第で、持続可能な発展が十分に見込まれる国であるということです。
 
 EARTHでは、活動を2018年にスタートさせ、フェアトレードで取引された東ティモールのコーヒー豆を仕入れ、校内イベントにてハンドドリップで販売するなど、販売という手段を通して、フェアトレードの啓発活動を行ってきました。コロナ禍では対面販売ではなくオンライン販売に切り替えるため、自分達でドリップバッグのパッケージをデザインし、オンラインショップを立ち上げ、多くの人に「コーヒー」と「自分たちの想い」を届けてきました。  

 2022年は年間で140万円以上の資金の循環を生み出し、真の意味で持続可能な活動を実現しています。これらの活動の広がりと継続性を高く評価していただき、各コンテストで賞を受賞するだけでなく、多くのメディアにも取り上げていただくことができています。
 
 福祉の視点を導入したウェルフェアトレードでは、新しく雇用を生み出すために就労支援を開始しドリップバックの袋詰作業を障がい者の方に依頼。そして、私達が売り上げたドリップバックから10円ずつ、医療的ケア児の方のための施設の「すくすくハウス」の建設費用になるような仕組みを作りました。さらには、SDGsでも掲げられている「誰一人取り残さない」世界の実現への第一歩として、「耳の聞こえ方による障害の垣根を取り払い、共生社会をつくる」ために出店の際に手話を導入しています。  コーヒーだけでは提供できる年齢層に限りがあることや、より若い世代の人にもフェアトレードについて知ってもらう機会を増やしたいという思いから、地元企業と連携を取りながら、フェアトレード紅茶の開発とフェアトレードジェラートの開発にも成功しました。  

 特に今年は「自分事として捉え行動を起こす活動家」を指す「チェンジメーカー」を増やすことを目標として新たな軸を作り活動しています。消費者を増やすよりも、フェアトレードの啓発をすることが可能となります。そして、オリジナルの持続可能な「ビジネスモデル」を他校に無償提供し、フランチャイズ化することによって、持続可能性を実現しつつ、啓発の推進や支援の幅を拡大させていきます。また、消費者を増やすよりも自分の言葉で伝えられるチェンジメーカーを増やすことでより持続可能性を高めることができます。

・産学連携 〜EARTH (学校)×企業〜
企業の強みである経験、実績、専門的知識、スキル、ノウハウと、学校の強みである柔軟な発想力、行動力、強い想いというそれぞれの強みを活かすことで、社会に新しい価値を生み出しています。

【産学連携事例紹介】
・2022/2/20 (株)ユーグレナ×めん王×EARTH 公認アンバサダーとして就任
・2023/5/27 (株)ユニカフェ×EARTH サステナビリティ講習会実施
・2023/6/18 イオンモール幕張新都心×EARTH 活動発表・出店
・2023/7/20 (株)ライトオン×ららぽーと柏の葉×EARTH コラボエプロン作成
・2023/8/6 (株)ライトオン×ららぽーと柏の葉×EARTH ワークショップ・出店
・【開催決定】2023/9/24 イオンモール柏×スターバックス×EARTH ワークショップ・出店
・【開催決定】2023/10/15 高島屋ステーションモール×EARTH 出店
・【開催決定】2023/11/12 柏の葉T-SITE×EARTH×他校の生徒 出店
※フェアトレードコーヒーのドリップバッグ、フェアトレードティーバッグはSDGs研究会「EARTH」のオンラインショップより購入が可能となっております。ぜひご覧ください。

 取組の成果

 フェアトレードコーヒーのドリップコーヒーは累計で3900杯以上、就労支援に委託してから2000個以上の製造に成功し、累計5500個以上を販売(2023年8月時点)  今まで私たちだけではなく他校や企業とコラボをして活動を拡大していくことで、私達の想いに興味を持ってもらい、フェアトレードの推進をしてきました。障がい者の方や、他校の生徒と話をしていく中で、世界には「やりたくてもできなくて困っている人がいる」ということを実感しました。
 
 そして、チェンジメーカーを増やすことの重要性に気づくことができました。今後も、ローカルな視点を大切にしつつ、全国に「やってみたいと思ったことを継続的に実現できる体制」を広めていきたいと思っています。

 今後の目標

・フランチャイズ化の規模をさらに広げ、日本全国の学校へ拡大する。「やってみたい」という想いを実現させ、継続的に活動を行うことができる体制をつくる。学校同士が交流できるイベントや環境を自らが企画、実施をする。
・東ティモールの現地訪問を実現する。コーヒー栽培を体験したり、現地の子供達と交流したりする。
・学校外でも沢山の人にSDGsやフェアトレードについて知ってもらうために、出店の質の向上やフィールドを拡大させ、ドリップコーヒーの累計5000杯、ドリップバックの累計1万個を目標とする。
・現在取り扱っているフェアトレード商品の改良に努めるとともに、普段から身につける衣類などの飲食物以外の商品展開にも挑戦する。

 HPもしくはSNS

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