逗子市(神奈川県)
 2016年7月16日
逗子文化プラザ さざなみホールにて、
日本で3番目のフェアトレードタウンに認定されました。
(人口:約6万人)

 

活動テーマ

逗子市のフェアトレードタウンの基本理念は、フェアトレードタウン宣言文にも記されているように、「平和」と「市民によるまちづくり」の二つだと言えます。
逗子市では、今も市面積の15%を占める在日米軍住宅地の返還を求めて、「市民自治」を掲げる長い市民運動の歴史があり、「ボトムアップのまちづくり」が進められてきました。フェアトレードタウン運動はまさにそのような運動の延長にあります。
また、2015年~38年の「逗子市新総合計画」では、「世界とつながり、平和に貢献するまち」という将来像が掲げられており、私たちはそれを具現化するのがフェアトレードタウンであると考えています。
フェアトレードによって世界の貧困や人権問題の解決に貢献することが平和の構築へとつながります。

認定まで

2011年
5月 まちなかアカデミーモデル事業「フェアトレードのある暮らし」
8月 「逗子フェアトレードタウン勉強会」として活動を開始
2014年
10月 「逗子珈琲」「ずしチョコ」の開発、販売開始
2015年
1月 市制60周年記念事業「国際文化フォーラムin逗子」を市と共催
3月 「逗子フェアトレードタウンの会」設立総会
2016年
3月22日 逗子市議会によるフェアトレードの理念を支持する決議
4月15日 逗子市フェアトレードタウン宣言
7月16日 日本で3番目のフェアトレードタウンに認定(記念式典)
2019年
7月16日 認定3周年(再認定)

イベント一覧

  • 「国際文化フォーラムin逗子」「逗子フェアトレード・フォーラム」
    毎年12月又は2月に開催(2015年~現在)
    主催:逗子フェアトレードタウンの会、共催:逗子市
  • フェアトレードランチ・キャンペーン
    毎年5月に開催(2020年はコロナのため7月に延期)(2019年~現在)
    主催:逗子フェアトレードタウンの会、共催:逗子市
  • フェアトレード・ユースプログラム(2016年~2020年)
    主催:逗子フェアトレードタウンの会、共催:逗子市
  • フェアトレード連続講座(2015年、2020年)
    主催:逗子フェアトレードタウンの会、共催:逗子市
  • 「フェアトレード勉強会(長坂ゼミ)」毎月第四土曜日に開催(2014年~2020年)
    主催:逗子フェアトレードタウンの会
3周年記念イベント「親子の日」

 

連携事例

  • 逗子市立の全小中学校給食に、フェアトレード認証ゴマをメニューに導入。
    2019年~毎年5月(2020年は7月に延期)、主体:逗子市教育委員会、九鬼産業
  • 市内障がい福祉関連施設と共に、「ウェルフェア&フェアトレード」の「ずしチョコ」を開発、販売
    2018年~現在、主体:湘南の凪、青い鳥、逗子市社会福祉課、市民協働課

認定の宣言文:

逗子市フェアトレードタウン宣言

逗子市は、都市宣言である「青い海と みどり豊かな 平和都市」という、いつまでも変わることのない理想像に基づいて、まちづくりを進めています。
平成27年度から24年間のまちづくりの指針を示した逗子市総合計画では、政策の柱の一つである「新しい地域の姿を示す市民主権のまち」において、地域社会、さらには世界の一員として主体的に行動する市民主権のまちをつくることを謳っています。
そして、その中で、「世界とつながり、平和に貢献するまち」を掲げ、「逗子から世界に向けて、世界の恒久平和や調和ある発展についてメッセージを発し、貢献するまちをめざします」と表明しています。
フェアトレードは、適正な価格で取引することを通じて、開発途上国の農家や小規模生産者、女性など、立場の弱い人々の自立を支援する国際協力であり、それは同時に、人権の尊重に資する平和活動でもあります。
逗子市は、このフェアトレードの理念に共鳴し、市民や事業者とともに、その普及を通じて、世界の平和と発展に貢献するため、フェアトレードタウンをめざすことを、ここに宣言します。

2016年4月15日
逗子市長 平井竜一

フェアトレードタウン逗子 認定式の様子(2016年7月16日)

 

逗子市議会での議決文

フェアトレードの理念の支持に関する決議

逗子市は、1974年に「青い海と みどり豊かな 平和都市」との平和都市宣言、2015年に新たな総合計画を策定し「世界とつながり、平和に貢献するまち」を表明し、世界とつながる平和を目指すまちづくりを目指している。
フェアトレードとは、開発途上国の農家や小規模生産者や女性など立場の弱い人々の自立を、買い物を通して支援する国際協力であり、開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指すものである。その理念は、国際貢献や人権の尊重に資する平和活動でもある。
日本では、近年、フェアトレードについての認知度が上がってきたものの欧米諸国などと比較すると依然として低い状況にあると言われており、より一層広く理解される必要がある。
よって、逗子市議会は、ここにフェアトレードの理念についての理解がより一層広がることを望むとともに、フェアトレードの理念を支持することを表明するものである。
以上のとおり決議する。

平成28年3月22日
逗子市議会

メッセージ

2020年に入って世界を覆うコロナ禍は、私たちに新しい生活と生き方の変革求めています。コロナウイルスと共に生きる生活と、コロナ後の新しい時代の構築に向けて、新しい生き方を問い続けることが大切です。
2030年までの達成を目指したSDGs(国連持続可能な開発目標)は、一方ではコロナ禍は弱者に一層大きな打撃を与え、途上国では貧困層の増大と医療の限界など、さらなる格差の拡大と生活の苦しさに直面していくことでしょう。
他方では先進国経済の大きな後退によって、貧困や格差などへの先進国の関心は薄れ、途上国への資金提供の縮小と共に自国中心主義的傾向となり、国際協調主義は薄れ、SDGs達成への取組みは破綻しかねません。
しかし、コロナウイルスの蔓延は私たち人間による地球環境の悪化の放置によるものであることはすでに指摘されており、その認識はさらに共有されていき、SDGsへの取組みの必要性への認識は高まるべきだし、高まるはずであろうと期待されます。
また、コロナは一方でリローカリゼション(地域回帰)への発想を進展させると共に、しかし他方ではそれ故に経済のグローバリゼーションへの動きが減退するということにはならず、グローバリゼーションの現実は衰えることなく継続していくことでしょう。
これからの世界の変化を想定していけばいくほど、私たちは世界の「他者」とつながりながら一緒によりよいフェアで平和なまちづくりをしていこうとする、フェアトレードとフェアトレードタウンの活動はますます重要な意味をもつことになると認識できる時代になっていくことでしょう。
私たちは、こうした時代の変革を意識しつつ、話し合いつつ、今後の活動への取組みを新しい姿勢と気持で取り組んでいきたいと思います。
逗子フェアトレードタウンの会共同代表 長坂寿久

逗子市のフェアトレードタウン担当窓口

逗子市 市民協働課
https://www.city.zushi.kanagawa.jp/syokan/simin/kokusai/fairtradetown.html

タウンを維持推進する市民団体

逗子フェアトレードタウンの会
WEBサイト https://fttzushievent.wixsite.com/fttzushi

逗子フェアトレードタウン ラベル