フェアトレード国際フォーラム2021inくまもと

2011年6月に熊本市はアジア初(日本初)、世界で1000番目のフェアトレードシティに認定されました。そして今年、多くの市民の皆さんに支えられ、フェアトレードシティ熊本は10周年を迎えることができました。その10年間のフェアトレード活動の成果と今後の課題について考えるための、異なる4つのテーマの分科会、ワークショップ及びフェアトレードファッションショーなどを開催します。
熊本の皆さんはもちろん、オンラインを通じて全国の皆様も交えて考えたいと思います。

 

日時:2021年11月13日(土)13:00~17:00
場所:熊本市国際交流会館2階~6階(大ホール)およびオンライン(Zoom)
定員:100名(会場での参加)
参加費 無料

お申込み方法: こちらのGoogleフォームにご記入ください。
※チラシのQRコードからお越しの方へ
こちらは、午後の部(第2,3部)の申込みフォームとなります。
チラシのQRコードに間違いがありましたことお詫び致します。
熊本市主催の午前の部のお申し込みは下記のURLからお願い致します。
https://s-kantan.jp/city-kumamoto-u/offer/offerDetail_initDisplay.action?tempSeq=5898&accessFrom=&fbclid=IwAR224YozwGA0pm1wHM2IzBTmJprEcdkYQQfdY92iucm1dS_ORdYXEKMyzzk

 

【第二部 13:00~15:30】
分科別討論会およびワークショップ
【申込み】https://forms.gle/twaU6fBYX5ZnycZ6A

◆分科会1
フェアトレードタウンの課題と展望
:韓国仁川市、札幌市、熊本市のフェアトレード活動報告

◆分科会2
教育におけるフェアトレード活性化

◆分科会3
地域活性化とSDGs
:名古屋市、韓国の生協、熊本市北区におけるフェアトレード活動報告

◆分科会4
市民と企業によるフェアトレード活動活性化

◆ワークショップ
フェアってなぁに?
:日常の中にあるフェア・アンフェアについて考えてみよう
 
※会場でご参加いただけるのは、分科会2とワークショップのみです。
※分科会1,3,4はオンラインでご参加ください。
 

【第三部 15:30~17:00】
2021新作フェアトレードファッションショー
分科会まとめ
総括
熊本宣言

(注意事項)
会場(国際交流会館)にてリアル参加される場合は、国際交流会館が定めた感染症防止対策に同意していただく必要があります。予めご了承ください。
 
主催:フェアトレードシティくまもと10周年実行委員会

共催:熊本市
NPO法人くまもと未来ネット
一般社団法人 日本フェアトレード・フォーラム
NPO東アジア共生文化センター
フェアトレードシティくまもと推進委員会
フェアトレード ラブランド

お問い合わせ:フェアトレードシティくまもと10周年実行委員会
実行委員長 明石祥子

【事務局】
〒862-0975 熊本県熊本市中央区新屋敷1-9-7(フェアトレード ラブランド内)
TEL 080-3084-7093
E-mail ftc.kumamoto@gmail.com

 

午後のプログラム【分科会プログラム】

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分科会 1  フェアトレードタウンの課題と展望

フェアトレードタウン認定から10年を迎え、熊本の活動は質・量ともに大きく変化している。10周年という記念すべき年だからこそ、その活動の成果と共に課題についても検討したい。熊本市の状況に関する報告に加えて、国内のフェアトレードタウンの一つ札幌市に関する報告、FTタウン運動で活発な広がりを見せる韓国の状況についての報告を準備する。3つの報告の後、熊本の今後の活動の在り方について議論したい。

 

発表1 韓国のFTタウン事例:韓国仁川の事例

発表者 イ·ヨンヒ (「ライフイン社会的協同組合」理事長・メディア「ライフイン」発行人)

アイコープ仁川生協の理事長を経て、韓国フェアトレード団体協議会の共同代表、仁川市フェアトレード団体協議会の共同代表および韓国フェアトレードタウン委員会の共同委員長を歴任した。今は上記各団体で理事として活動しながら、フェアトレードタウンの拡散と社会的協同組合の発展のために活動している。

発表2 日本の他のFTタウンの事例:札幌市

発表者 有坂美紀(フェアトレードタウンさっぽろ戦略会議事務局長)

水産業界紙記者、環境団体/国際NGOスタッフ、世界一周一人旅などを経験。現在は、フェアトレードタウンさっぽろ戦略会議ほか、国連大学認定の持続可能な開発のための地域拠点・RCE北海道道央圏協議会事務局長、酪農学園大学/東海大学非常勤講師、札幌市環境審議会委員等として持続可能な開発に取り組む。

発表3 熊本の事例:熊本の10年間の歩みとこれからのビジョン

発表者 鳥崎一郎(熊本市社会福祉協議会理事)

フェアトレードシティくまもと推進委員会の理事で、2018年から2019年まで、熊本市のフェアトレードシティ認定更新申請事務の事務局を務めた。フェアトレードの掲げる「フェア」の精神は地域福祉にも当てはまると考え、地元である熊本市大江校区で、要支援者への居住支援、生活支援、没後支援等を行う事業を進めている。

発表者 辛教燦(シン・ギョチャン、熊本県立大学 非常勤講師)

NPO法人東アジア共生文化センター事務局長、「くまがく Fairtrade Cafe」の監事としてFTマルシェに5年間続けて参加するなど、FT活動に携わっている。発表では、熊本で長い間フェアトレード活動に取り組んでいる東アジア共生文化センターをはじめ、国際交流会館のLink Cafe・高田ペーパー・日本フェアトレード委員会・中村植物園などの活動について紹介する。

【司会】盧恩明

【コメンテーター】

胤森なお子(FTFJ理事)

通信会社勤務を経て1999年~2016年フェアトレード専門ブランド「ピープルツリー」に勤務し、広報や経営に携わる。現在、同社の母体NGO「グローバル・ヴィレッジ」でフェアトレードの啓発・推進活動を担当。2011年、フェアトレードを推進する全国の有志で日本フェアトレード・フォーラムを設立、2014年~2020年に代表理事、現在は認定事務担当理事。

原育美(未来ネット代表)

市民団体(NGO/NPO)や環境問題に関心のある市民のネットワークづくりに注力し、持続可能な社会づくりに取り組む。自治体による持続可能な地域づくりのプロセスへの住民参加の仕組みづくりやパートナーシップの構築にも関わる。グリーンコンシューマー活動推奨のための店舗調査や環境政策・環境行政の調査に従事。市民の視点で持続可能な地域社会づくりに関する政策提言も行う。

 

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 分科会 2  教育におけるフェアトレード活性化

教育現場では多様なフェアトレードの取り組みが展開されている。分科会2では、前半は小~高校生のフェアトレードに関する主張・発表を、後半は熊本および九州山口の大学生の取り組みに関する報告を準備する。フェアトレードが熊本に着実に根付いていること、そして広がりを見せていることを示したい。皆さんと教育を通した”Fairtrade Island Kyushu”への道を考えてみたい。

 

発表1 「月出小学校における取組報告」

発表者 月出小学校6年生

熊本市立月出小学校は昨年度から全校挙げてSDGsに取組んでいる。その学びから、世界ではSDGsの達成に向けた様々な取組があり、取組を促す特徴的なマークがあると気づいた。そのマーク調べで出合ったのが、フェアトレード。初めの印象は、私たちの生活からほど遠く、とても難しいものだった。果たしてフェアトレードとは、そして私たちにできることはなにか。そんな思いや学びを、このフォーラムで表現したいと思う。

発表2 

報告者 渡邊和勝 (熊本市立出水中学校1年生)

小学6年生の国語の授業でフェアトレードについて初めて知る。その後、「ラブランド」を訪問し、明石祥子さんと出会う。身近なところで、フェアトレードのために活動している人たちがいることを知り、世界から貧困をなくす制度に関心を持つ。

発表3 「私とフェアトレード」

報告者 泉沙希 (熊本学園大学付属高校1年生)

高校1年生である報告者は、中学生時代にフェアトレードと出合い、自主研究を行ってきた。今回の分科会では、成果を報告するとともに、取り組みの中で感じたことを発表してもらう。一人の生徒の成長の様子と、フェアトレードシティの歩みを重ね合わせることができるだろう。

 

発表4 「熊本学園大学フェアトレード研究会の歩みと夢」

発表者 山田菜央 (熊本学園大学フェアトレード研究会代表)

熊本学園大学フェアトレード研究会はフェアトレードに関する知識を身につけ、実際にフェアトレード商品を使用した学内でのカフェの運営活動を行っている。また、カフェの運営に留まらず「くまもとフェアトレードマルシェ」をはじめとする県内でのイベントや日韓大学生との討論会に参加し、多くの人と交流を図りながら活動の幅を広げている。

発表5 「九州の学生×フェアトレードネットワーク」

発表者 内田朱音(FTSN JAPAN/FTSN九州支部代表)

FTSNは九州、関西、関東、中部、北陸、北海道と全国に渡り支部を持ち、またそれら支部が1つにまとまりFTSN JAPANとして1つの動きもしている。報告者は現在FTSN JAPAN17期の代表、FTSN九州支部14期を務めている。現在はオンラインベースで、フェアトレードに取り組む大学の垣根を超えた学生同士の交流や情報交換の場作りとしてのイベント企画、5月のフェアトレード月間にはFLJ(フェアトレードラベルジャパン)様と共同してプロジェクトを行ったり、内部ではフェアトレード勉強会、そしてその内容をSNSにまとめて発信したりと精力的に活動している。

【司会】長濱幸一

【コメンテーター】

神田みゆき(SDGs教育コーディネーター)

 

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 分科会3  地域活性化・SDGsとフェアトレード

日本におけるフェアトレードタウン基準「自治体によるフェアトレードの支持と普及」「地域活性化への貢献」の観点から、フェアトレードタウンを活性化するための自治体の役割や地域の様々なコミュニティ活動に注目する。環境とフェアトレードを組み合わせて活動している名古屋市の事例と、生協を基盤としてフェアトレードタウン活動を展開している韓国の事例、熊本市北区におけるFTプロジェクト事例報告を準備する。報告を踏まえて、持続可能な地域活性化のヒントを考えたい。

 

発表1 日本の事例報告「名古屋のフェアトレードについて」

発表者 樋山邦治(名古屋市環境局環境企画課・主査)

名古屋市で生物多様性に係る連携推進を担当。2015年にアジア・日本で2番目のフェアトレードタウンに認定され、毎年9月に名古屋最大の環境イベント「環境デーなごや」中央行事で「フェアトレードひろば」を開設し、「地球とのフェアトレード」を合言葉に、まちぐるみで地球環境に対してもフェアなフェアトレードを推進している。

発表2 韓国の事例報告「韓国の生協アイコープとフェアトレード」

報告者 キム・ソンファ(韓国聖公会大学大学院協同組合経営学科・研究教授)

現在、韓国フェアトレードタウン委員会の委員で、フェアトレードを通じた貧困減少と社会変化、政策提案、教育プログラムの開発などを行っている。韓国の大手生協のアイコーブ(iCOOP)に関する研究書『倫理的消費からフェアトレードタウン運動へ:アイコーブ物語』(2021)と「協同組合間の協同の実践過程:ドゥレ生協のフェアトレード事例研究」等の論文がある。

発表3 熊本の事例報告「熊本市北区におけるJFTCのフェアトレード・プロジェクト」

発表者 松生由紀子(まついけゆきこ・「チョコづくりにかたらんね」プロジェクト実行委員長)

スリランカでコーヒー復活プロジェクトを20年続けている団体JFTCとして、熊本市北区北部町を中心に、実践フェアトレードの市民への理解を広げるための活動を続ける。3年前現地から届いたカカオ豆をツールに、石臼でチョコレートを作る楽しくおいしい活動を通じて、フェアトレードへの理解を深めるべく仲間と共に奮闘を続けている。

【司会】申明直

【コメンテーター】

八木浩光(一般財団法人熊本市国際交流振興事業団・事務局長)

同事業団は、国際交流会館の指定管理者として、国際交流・協力、多文化共生事業を実施し、熊本市の活性化と発展に寄与している。「linkカフェ」を運営し、FT産品(県内障がい者福祉作業所等の産品を含む)の販売を通し、SDGsを消費から応援し、「FTタウン熊本市」を広く知ってもらう活動を行っている。

髙濱千夏(グリーンコープ生協くまもと・理事長)

30年前から世界的な砂糖価格の暴落で飢餓の島となったフィリピン・ネグロス島の緊急カンパから始まったグリーンコープ生協の支援は、バナナやマスコバド糖などの民衆交易の取り組みとなり、アジア各地へと広がっている。「互恵のためのアジア民衆基金」を通じてアジアの人々の経済的自立も応援している。

 

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 分科会4  市民と企業によるフェアトレード活動活性化

熊本市が「フェアトレードタウン(シティ)」に認定されて今年で10周年です。

この10年間でコーヒーやチョコレートをはじめとするフェアトレード商品は、市内のスーパーやカフェ等での取り扱いも増えてきましたが、まだまだ生活の中でフェアトレードに触れる機会が多いとは言えません。

一方、世界的にSDGsの取組の必要性が認められてきたことや、学校教育の中でフェアトレードについて学ぶ機会が増えてきたことにより、学生を始めとする若い世代ではフェアトレードの認知度は大変高く、必要性への理解も深まっています。後はフェアトレードを実践できる場が身近にあれば・・・・・。

皆さんは初めてフェアトレードや熊本市がフェアトレードシティであることを知った時に、「自分も何かしてみたい」「こんなことしてみたらいいのかも」といろんな考えが頭に浮かんできたと思います。そんな皆さん気持ちやアイデアを、みんなで一緒に実現できたら楽しいと思いませんか。

この会議は、そんな皆さんのアイデアについて、市内の身近な企業と一緒になって話し合い考えていく、熊本市を舞台に皆さんのアイデアを実現していくための作戦会議です。

フェアトレードをたくさんの人に知ってもらうために、まずは皆さんが主役となって熊本市を盛り上げてみませんか。

【司会】森一弘