三条商業高校 商業クラブ

 所在地 :新潟県三条市

 登録日 : 2025年1月31日

 活動年数 : 2年

 活動メンバーの人数 : 6人

 団体の活動理念・目的

英語の時間に、アフリカガーナのカカオ農園で一日中働く子供達の姿を動画で見ました。当時高校一年生だった私達はとてもショックを受けました。児童労働について詳しく勉強していく中で、学校へ行けない途上国の子供達を何とか助けられないか、という思いで自分達にできることを考えました。
そこで、思いついたのがフェアトレード商品の販売です。私達は、商業高校で学んでいる生徒達です。マーケティングの授業で商品開発や販売実習の勉強をしています。また、江戸時代に(現在の滋賀県で)活躍した近江商人の「三方よし」という教えも学びました。三方よしの三方とは「売り手、買い手、地域社会」をさし、それぞれ三つの立場をよくしなければならない、というものです。これは、フェアトレードの考えに共通していると思いました。売る人も買う人も幸せに生活し、そして地域社会が益々繁栄する世の中を作りたいです。商業高校で学ぶ私達だからこそできることを考え、校内や地域でフェアトレード商品を広げる活動をスタートさせました。

 

 フェアトレードに関する取組

まずは、2023年10月の文化祭で、フェアトレード商品を売ることにしました。学校がある新潟県三条市はカレーラーメンで有名な街です。フェアトレード製品にスリランカ産のカレーバウダーがあることを知り、そのカレーパウダーを使用したカレー唐揚げを販売しました。その際には、お客さん達にチラシを配りながら、フェアトレード商品の背景にある児童労働とフェアトレードの仕組みを説明しました。
それ以来、より多くの人達にフェアトレードを知っていただくために、インド産フェアトレードの砂糖を使用したお菓子やアイスクリームなど考え、商品の種類を増やしています。校内や地元のイベントでの販売を通して、フェアトレード商品を広げる活動をしてきました。今後は、これまで販売してきたフェアトレード商品に、地元の特産品を絡めたものを開発していきたいです。
●2023年10月 文化祭    スリランカ産カレー粉使用の唐揚げ販売。
●2024年9月 三条マルシェ インド産砂糖使用のアイスクリーム、シフォンケーキ、
              クッキー販売。
●2024年10月 校内販売・文化祭 インド産砂糖使用のチョコレートケーキ、マドレーヌ
                、アイスクリーム販売。
●2024年11月 燕三条DAY  インド産砂糖使用のチョコレートケーキ、マドレーヌ
              、アイスクリーム、カレー味唐揚げなど販売。
●2024年12月 国際理解教育プレゼンテーションコンテスト(主催:新潟県国際交流協会)
             高校の部で最優秀賞を受賞(発表テーマ:プロジェクトFT) ●2025年1月 三条産ごんぼっ葉を使った笹団子アイスクリーム(FTインド産砂糖使用)
       を開発中。
●2025年2月 校内販売「三商FTの日」  FTインド産砂糖使用のドーナツ販売を計画中。

 

 取組の成果

 このフェアトレード活動は、英語の教科書で途上国の子供達が、貧困のため学校へ行かずに労働している、という現状を勉強したことから始まりました。そして、商業科で学んだ知識を土台に、英語科で勉強した内容を発展した活動になったと思います。ただ教科書の内容を覚えて終わるのではなく、自分たちが考えた商品を実際に販売することでそれぞれの教科の内容を多面的に理解することができました。
 また、校内で全校生徒対象にフェアトレードに関するアンケートを実施しました。フェアトレードの仕組みやその背景にある児童労働を一年生から勉強していた現2学年の生徒達は、他学年に比べてフェアトレードマークへの認知度や、フェアトレード商品への購買意欲も高いという結果が出ました。学校の授業で、社会問題について学び、その解決に向けて私たちが自ら取り組んだことは、大変貴重な経験になっています。
 私達が将来社会人として働く時に、このフェアトレード活動で身につけた知識や技術を何らかの方法で活かして、社会の役に立ちたいです。

 

 今後の目標

 私達の活動が少しずつ軌道に乗ってきた感じがしています。これからは、フェアトレード製品を使ったオリジナル商品を開発し、地元のお店で定番商品として売っていただけるようにしたいです。今後は、これまで販売したフェアトレード商品に、地域の特産品を絡めたものや、食品ロス解決の視点から廃棄されるおからなどを使った商品開発にも取り組んでいきたいです。
校内販売はもちろんですが、三条市内の小・中学校文化祭での販売や、地元イベントへも積極的に参加し、地域にもフェアトレードを広げたいと考えます。
 将来、公平な世界貿易が当たり前になり、フェアトレードの認証マークが必要でなくなる世の中を目指して活動を続けていきます。

 

 HPもしくはSNS

http://www.sanjous-h.nein.ed.jp/l